前歯の指す方向

もう一度あの日に戻るとしても 同じ路選ぶだろう

宝箱に入れる忘れられない瞬間が増えた

ジャニーズのファンをやっていて忘れられない瞬間がある。

ファンサをもらったとか、とんでもない舞台を見た気分という自分主体ではなく「彼らの歴史が動いた」瞬間。

例えば。

24時間テレビで泣きながら「絶対トップになろうね」と読み上げられたとき。国立競技場の中央からせり上がってきたとき。茶封筒を渡されて花道を全力で走る姿をテレビで見たとき。

 

2018年12月3日、「オリジナル曲  Everything 4 You」「作詞・作曲 堂島孝平」の文字が映った会場の歓声の中に私はいた。登場して歌って踊る4人の姿と、歌い終わった後に心底嬉しそうな4人の表情と、自分の心の中にこみ上げる感動なのか喜びなのかいろんな気持ちがごちゃごちゃに混じったあたたかさを、私はオタクをやっている間忘れることはないだろう。

ENTA!初日、新しい瞬間を心の宝箱に増やした。

 

 

8月中旬、猛暑の中ではやり目に悶え苦しみ年中無休が始まっている中お知らせが届いた。

ENTA?de SHOW?Zepp?演劇でもライブでもなさそうな雰囲気からそこはかとなくにおうGACHI臭。これは実質東名阪のZeppツアーなのでは!?頭の中で鳴り響く和太鼓。ドンドコドンドコドンドコドン!っっっっっしゃーーーーーーーー!

長いこと北山くんを「永遠の副担」と都合よく応援している身、de SHOWには反応せざるを得なかった。これはふぉ〜ゆ〜に逢える de SHOW in Zeppなのだ。

 

しかし東京公演はあいにく全て平日。

じゃあ遠征するっしょ!

と週末の大阪と名古屋を申し込み、無事チケットを手に入れた。

 

この軽いノリの全てはGACHIのせい。

昨年アホほど忙しい中、GACHIを求めるあまり強行スケジュールで博多座遠足を遂行してしまったことが、自分の感覚を完全に狂わせた。なにせ5大ドーム制覇に10年半かかった人間だ。遠征のハードルがかなり高かった。仕事の関係もあるけれど、お金と時間がかかるから。

しかしこのドケチ女を遠征組に仕立て上げた合法ドラッグGACHI。年が変わってもGACHIが観たい、春が訪れてもGACHIが観たい、猛暑の中でもGACHIが観たい。博多まで足を向けさせたGACHIの罪は重く、かれこれ1年以上も欲し続けた。GACHIのにおいがするもののためなら、大阪なんて朝飯前!年末の名古屋もちょちょいのちょい!

 

すっかり遠征ハードルは下がっていた。

下がったどころか地面に埋まった。

 

いやはや10月、11月、12月、放課後の厨房男子は観に行ったものの、それ以外は本当に働いた。そして結局ENTA!東京公演は大きな仕事・大きな仕事・出張・出張で4日埋まった。どうせ行けない運命だったのだ。よく働いた結果として使うタイミングがない代休が増え、耳鳴りのレパートリーが増え、

東京公演のチケットを買った。

 

ハ?(cv:ゆちょぱ)(越岡さんの女子高生役名)

 

休日出勤していたら耳鳴りがブンブン止まらなくなって、初日のチケットをポチッとした。行ける保証はない。こりゃうっかり!まいったまいった!だって買おうとしていたコートの3分の1の金額だったんだもの!

 

ハ?物理的に行けるわけ?ハ?(cv:ゆちょぱ)

 

そこからも働いた。まだ見ぬENTA!初日のため。何度終電逃しても、何度夜を明かしても、何度休日出勤しても、2日3日で1食しか食べられなくても。もしENTA!がなくてもこんな日々だったかと思うとゾッとするので、絶賛忙殺期間にENTA!(とキスマイ、とデルフィニア)を無理くり入れたのは自分の扱い方が上手くなってきたなと思った。全てどうにかなった今だからの結果論だけど。

大人の嘘を駆使し鬼のようなスピードで仕事をさばき、初日の会場に着席したのは開演数分前。めっちゃ走った。そしてめっちゃ楽しかった。チケット取って、行けて良かった。

その後も詰め込まれまくった仕事を修行僧のような精神でこなし、そして東名阪で師走のENTA!を満喫した。

 

ド頭からスーパーかっこよかったし、滝チャンネルで何度も何度もダイジェストで見た「Be cool」も生で見たらスーパーかっこよかったし、クセしかないバンドマンと女子高生が出てきてお腹痛くなるほど笑ったし、年上ゲストしかもほぼ面識なしの方々とのトークはこれまでに見たことがなくて新鮮だった。

越岡さんの「いらっしゃいませー!」もようやく聞けたし、そこから流れた2曲目のイントロには息を飲んだ。かつて私が初めて行けそうだったけれど泣く泣く行けなくなってしまったコンサートの1曲目の曲だった。

嵐の「JAM」

ラジオでも4人が「いつかやりたい」って言ってオタクにマウンティングとるレベルのトークを繰り広げていたけれど、ふぉ〜ゆ〜が歌って踊るJAMは本当に本当に最高だった。

 

そして何より先述の瞬間。オリジナル曲のお披露目。

あの堂島孝平さんから提供してもらった素敵な曲。中島健人ソロコンでも必ず取り入れてくる堂島さんの楽曲。ジャニオタが大好きな堂島さんの楽曲。ふぉ〜ゆ〜がオリジナル曲で提供してもらえたことに震えた。しかものちに編曲がCHOKKAKUさんだと判明してそりゃ最高の曲だわと納得。

もんのすごく素敵な曲なんだ。もんのすごく。

次どこで見れるか聴けるかわからないけれど、Zeppの箱からもっと広い場所へ放たれてほしい。20年泥臭く夢を追い続けた「ゆう」がつく同い年の男達が掴んだもののひとつとして、少なくともジャニーズファンの目に耳にとまるかたちになるといいなあ。

 

ENTA!の期間中、彼らはステージ上で配信する!言うだけタダ!配信する!と叫び続けた。CDで出す!じゃないのが彼ららしくて泣きながらちょっと笑ってしまった。配信しよう!配信しようね!そして辰巳くんが言ったように、一緒に育てたい。大切にずっと。

 

初日の最後の挨拶でリーダーの福田くんがこう言った。

「僕らがここに立てているのはみなさんのおかげだから自覚をもってください」(ニュアンス)と。

こんなこと言われちゃったら、まいっちゃうよね。

 

偽りない気持ちでグループまるっと好き(箱推し)って言い切れるのはふぉ〜ゆ〜が初めてなのかもしれない。ペンライト持ち込みが許された名古屋公演では迷うことなく白色を光らせた。誰の色でもない白。

 

 

嘘。JAMだけ赤を点けた。越岡さんの赤。そして初恋の人の赤。

色んな私が成仏して、今のジャニオタとしての私の場所は、ふぉ〜ゆ〜が立つステージの前なのだと改めて悟った。(中島健人くんもいるんだけれども)

この場所が壊されないように、ふぉ〜ゆ〜の思い出がいつまでもキラキラしたものであるように、ひとつひとつを大切にしていきたいな。

 

ただ11月末日のアレコレに紛れてGACHIの局動画を消したのはどうかと思うぞ事務所!GACHI動画を返せー!!!!ヤクをキメさせろー!!!!

 

 

ファンのことを「友達」って言ってくれる4人へ

「仕事やプライベートでどんなことがあってもふぉ〜ゆ〜に元気をもらって踏ん張れているから、すげーいい男達で最高のジャニーズだって自覚をもってください」

 

 

<後日談>

ENTA!初日の私物バラされ楽屋コーナー(のちに越岡さんのゼリー強奪コーナー化)で福田さん私物としてバラされていた文庫本(上巻)を、私もその週の出張用に買っていたのだけれど、いかんせん福田さんと同じというのがあまりにもしんどすぎて、さん付けしてしまうリア恋メロ女感情が芽生えてしまうので、年末の帰省まで積んでおくこととした。

しかし年明けに読み始めた中巻で、ENTA!の1曲目がなかなかにアレな場面で登場し、あまりの偶然に鳥肌がたった。あの時読むことを保留しなければ、ENTA!の冒頭から能天気に「ダンスかっけえええええ!」って高揚できなかった気がする…福田さんは中巻読みました?それENTA中?控えめに言って$%&'Y!"|{`*(ピーーーーーーーー)(自粛)

ふぉ〜ゆ〜プレイリストに入れたカーティス・メイフィールド「Move On Up」をどういう顔で聴けばよいのか困っているのだが、どなたか共感してくださる方いませんか。西加奈子さんの『サラバ!・中』181ページ。

文庫本カバーが緑寄りの青緑色っていうのも拍車をかけるアレだな。プレゼントでもらったものだから使い続けるけれども。いっそのことロフトで福田さん曰く「ふぉ〜ゆ〜っぽいでしょ」なチェック柄のカバー探すか…